マウスオルガンと百年余の昔、ドイツではやったハーモニカが、大正の始めにポケットに入るオーケストラと、我が国でも流行しはじめてきました。昭和の始め、その音律は多感な少年期の心に触れた様で、「ハーモニカを吹く少年」と詩人は書きとめた程です。

　この福知山に於いても、ハーモニカ普及に力を注いだ先人のお陰で、昭和５３年の同好会結成以来30余年、その灯をともし続けて今日になっております。会員は10名余で、なかなか大きな輪にはなりませんが、火曜日の夜の練習を和やかな空気の中で励んでおります。

　文協フェスティバルに、同好会として出演し、若い頃には、想像出来なかった晴れの舞台に立つ今が、ハーモニカとの縁があればこそと、感慨深いものがございます。口コミで地区の老人会と子供会の集まりにどちらにも向く曲で・・・とご依頼を受けたこともあります。

　定期的に伺わせてもらえる養老施設もございます。「まぁ、この人歌を覚えとってやわー」と介護の職員さんが驚かれるほどしっかり軍歌を歌ってくださる場面には、吹きながら目頭が熱くなる思いがするのです。懐メロが時を昔に戻してくれて、たとえ僅かな時間でも、そのお方が和んでくださる事は私達にも嬉しい事でありまして、次のお出会いを約束してお別れをするのです。いつお呼びをいただいても間に合う曲をと、ナツメロの選曲にも熱が入ります。

　ハーモニカのメロディで、楽しみの時間が提供出来る事は会員一同の稽古にも励みが出ます。ささやかな目的ですが、輪の中の灯を消さないように、和やかな音を出し続けていきたいと思います。


■　年間の主な行事

• 毎週火曜日　練習　ｐｍ７：００〜９：００　　総合福祉会館
• 文協フェスティバル　舞台部門に出演
• 市の敬老会（佐賀地区のお方）
• 猪崎三愛荘、ニコニコハウス（牧・駅南）　慰問
• 自衛隊の盆おどり参加

文協フエスティバル（2012.3）	文協フエスティバル（201４.3）
文協フエスティバル（2013.3）